一般編  Vol.329
山口 裕さん
東京都練馬区生まれ。ごく一般的な家庭で育つ。1999年からベイエリアに住み、様々な就労経験の末、ベイエリアの日系社会に貢献したいとの思いから、2016年に現在の会社を立ち上げる。アメリカで苦労する日本人の生活を直接的に支援する車と保険の仕事で、アメリカと日本の架け橋になろうと日々邁進中。
小さなきっかけが積み重なり、今がある
99年に大学進学を機に渡米してから今日までベイエリア在住という山口さん。日系社会に貢献したいと自身の会社運営に邁進する一方で、バイクやワインなどの趣味にも全力投球し、パワフルな毎日を送る彼にベイエリアでの暮らしについて伺いました。
山口 裕さん

(Yutaka Yamaguchi)BaySpo 1650号(2020/07/10)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ
 1996年父親の仕事の関係でグアムに留学することになりました。多感な時期である高校時代をグアムの地元の高校で過ごし、1999年に大学(サンフランシスコ州立大学)進学のため、ベイエリアに来ることになりました。

ベイエリアの印象
 日本と比べるともちろん外国っぽいのが印象ですが、アメリカに来たという印象は薄かった記憶があります。ダイソーなどがある今に比べると少なかったですが、日本のものも比較的手に入るので、外国に来てしまったという印象はそこまで強くなかったです。

自分の専門分野について
 強いて言えば、経営かなと思います。いろんな仕事を経験し、その経験から「どうしても自分にはサラリーマンという職種が合っていない」と気がつきました。そのため、その気持ちに素直に行動を選択していたら気づいたら会社を立ち上げていました。専門分野がないことが、専門分野であり、様々な経験からなんでもできると強く思っていたので、ここまでこれたのかなと思います。

その道に進むことになったきっかけ
 仕事というよりは、ある時から生きることを真剣に考えるようになり模索して生きてきました。その結果、気づいたら今の車と保険のコンサルティングをする道にいました。大きなきっかけは特にありません。何か大きな出来事ではなく、小さなきっかけが積み重なり今の道を歩んでいます。この道は一本道ではないと思います。

英語で仕事をするということ
 英語は語学というよりはツールとして考えています。下手でも鈍っていても、相手に意図していることが伝われば上手くなくてもいいと思います。「上手くなくてもいい」と思える出来事は、日本語より英語のほうが多いと思っています。なぜならアメリカはもとから多種多様な人間が生活をし、相手が「アメリカ人」であってもネイティブ英語力が担保されているわけではないからです。私の仕事柄、英語と日本語は同じくらい使う機会が多いですが、専門分野の言葉が多いので、対応できています。また、お互いが母国語以外の第二言語で話していることもあり、かっこよく伝えるというよりは、わかってもらえる努力をよくしています。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に?
 バウンティーハンター(賞金稼ぎ)ですね。もともと警察官になりたかったこともあり、悪人を追うシーンにはすごく惹かれます(笑)。緻密に戦略を立てて、かつ自分の身体を動かして捕まえにいく。こんなに面白いことはないと思います。

あなたにとって仕事とは?
 「自由を手に入れるもの」かと思います。たくさんの人が自由を欲して生きていると思うのですが、その手段として仕事を選べば割と自由を得られるのかなと思います。ただ、自由には必ず責任が伴います。私も会社を立ち上げ、社長としての責任を毎日ヒシヒシと感じながら生きています。簡単なことばかりではありません。でも、「自由」と「責任」が共存する今の仕事が、一番自分には合っていると思います。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 裏稼業の人です。私が小さい頃、「北斗の拳」がテレビでやっていて、悪役がみんなかっこいいなと思っていました。心惹かれたキャラクターは、聖帝サウザーや拳王ラオウなどの悪役がほとんどで、その結果、「悪者」=「かっこいい」と思うようになっていきました。

いまの仕事に就いていなかったら
 FBI捜査官なってみたかったです。生まれて初めてなりたいと思った職業と真反対なのですが(笑)。やっぱり追う追われるの関係性をやってみたかったです。FBIは州を股に掛けて追うので、憧れてしまう仕事の一つでもあります。

現在、住んでいる家
 サンタナロー付近にある2ベットルームに住んでいます。もう10年以上住んでいて、立地もいいし大変気に入っています。

休日の過ごし方
 仕事柄基本24時間365日営業のつもりでやっています。そのため決まった休日はないのですが、年に1、2回ほど、3〜4日まとめて休暇を取ることはあります。ただ、仕事の状況をみながら予定を合わせて、気の合う仲間と一緒にバイクに乗りに行ったり、サッカーをしたり、自宅で料理をしたりしています。

好きな場所
 Alice Café (Alice's Restaurant) です。落ち着く雰囲気が好きで、外のバイクや車を眺めて、良い時間を楽しい仲間と共有しております。

最もお気に入りのレストラン
 Hinodeya Ramenです! やっぱり日本食が大好きでここのラーメンは絶品でございます!

よく利用する日本食レストラン
 Uzumakiya, Ramen taka, Ajitoなど色々なレストランの方々に公私共々お世話になっています。

1億円当たったとして、その使い道
 投資とビジネスのために使うことと、家族、自分、その他家族の将来への投資を両立させたいですね。

最近日本に戻って驚いたこと
 日本特有の「礼節」、「清潔さ」、「癒し」の素晴らしさです。これは、イチローさんも過去似たようなことを仰っていましたが、海外に住めば住むほど、日本らしさの素晴らしさが分かります。

日本に持って行くお土産
 ワインですね。ワインアドバイザー的な資格も持っていますので、良いワインを持ち帰り、人に振る舞うのが大変楽しいです。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 日本茶と、いろんな種類のふりかけですね。一定のものはアメリカにありますが、やはり種類にこだわるとどうしても日本から持ってこないといけません。(最近こちらで知った凄いふりかけが「錦松梅」というふりかけで、大事なお客様からいただき美味しくいただきました。)
現在のベイエリア生活で

不安に感じること
 やはり現在はコロナの脅威があるので、それに関する不安が大きいです。コロナと一緒にどうのように生き抜いていくのか、その後どのような世界が待っているのか、「アメリカに住む日本人」という立場では、日米両国が考えていることとはまた違った特殊なケースとして色々と考えていかないといけません。自分なりに予想して想定して、ビジネスを通じベイエリアの日本人社会に貢献したいと思っています。

日本に郷愁を感じるとき
 やはり食事ですね。お互いが切磋琢磨した日本の料理はやはり世界トップと言えます。和食以外でもなんでも日本にあるものが一番美味しいと思います。食文化自体もそうですが、接客も日本にしかない独自のサービス精神を持っていると思います。毎回生まれ育った地元の練馬に戻ると高揚感があり、大地に抱擁したくなるような気持ちでいっぱいになります。

5年後の自分に期待すること
 挑戦と恒常を繰り返し、今より一回りも二回りも成長しつつ、ベイエリア日系社会への貢献していてほしいと思っています。

座右の銘は?
 「進化しないと絶滅する」です。私も日々常に進化をするために、創造的な毎日を送るよう心がけております。

(BaySpo 2020/07/10号 掲載)

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