一般編  Vol.148
青島 宏一郎さん
 1970年9月19日神奈川県生まれ。大学3年の時にサンフランシスコに1年間語学留学し、帰国。1996年、異文化交流を学ぶためサンフランシスコ州立大学の大学院に再度留学。在学中にボランティアとして始めた留学生サポートの仕事にやりがいを感じ、1998年から現職に。「自分が留学で得た素晴らしい体験を多くの学生に」と大学内での活動はもちろん、日本をはじめとするアジア各国などにも出向き、留学・学校の説明会やサポートを行っている。
留学生を トータル的にサポート
 サンフランシスコ州立大学(SFSU)の国際交流部で、世界各国からの留学生の受け入れ、相談、リクルートなど、トータル的に留学生サポートを行う青島さんのベイエリアでの暮らしぶりについて聞いた。
青島 宏一郎さん

(Koichiro Aoshima)BaySpo 1251号(2012/11/16)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ、渡米した年
 中学生の頃、洋楽にハマってアメリカかイギリスに行きたいと思っていましたが、そのまま日本の大学に進学をして野球に明け暮れていました。しかし、大学3年の終わりに友人がアメリカに留学することになって「自分もアメリカに行きたい」という思いが一気に強くなり、1992年にサンフランシスコに1年間の語学留学をし、その後再び大学院進学の為に1996年に再び渡米して今に至っています。

現在の仕事について
 SFSUには90カ国から1500人の留学生が通っているのですが、彼らをトータル的にサポートする仕事をしています。入学時のオリエンテーションから生活一般、就職や移民法に関わる相談、時にはカップルの痴話喧嘩まで(笑)何でもサポートしています。

その道に進むことになったきっかけ
 1度目の留学から日本に帰国してから、海外からの留学生をサポートするアルバイトをしていたんです。自分も留学時にいろんな人に良くして頂いたので、留学生の手助けができたら楽しいだろうな、と思いました。その為にはやはり異文化間のコミュニケーションなどを学ばなければいけないと感じて2度目の留学をしたわけですが、在学中に今のオフィスでボランティアを始め、様々な学会に出席する中で人脈もでき、今現在のポジションが空くということで応募したのがきっかけです。

英語で仕事をするということ
 留学生活を左右しかねない移民法などについて話す機会も多いので、極力わかりやすい言葉を選んで話すように意識していますし、相手を理解することです。英語が第二外国語の学生相手で言いたいことを伝えきれない学生もいるので何が本当に聞きたいのかをこちらが質問しながら引き出すのも大事です。さまざまな国からの留学生がいるので、、クセのある英語でも聞き取る自信はあります。また、日本人の留学生にも基本的には英語で話します。彼らも英語で頑張って生活しているのですからそれが礼儀かなと思っています。もちろん希望があれば日本語で対応しています。

英語で失敗したエピソード
 サンドイッチの注文の仕方がわからず、注文の仕方を教えて下さいとは恥ずかしくて聞けなくて。見よう見まねで「Everything」と答えてしまったら、あまり好きでないピクルスが入ってしまったことがありました(笑)。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に
 100%ネイティブでも同じ仕事をしていると思います。「書く」という分野ではなかなかネイティブにはかないませんが、英語が母国語でないからこそ留学生にとっては身近な存在でいられるとも思うんです。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 記憶にはあまりありませんが、バスの運転手だったということです。カッコいいなと思っていたのでしょうね。ハッキリと覚えているのは少年野球をやっていたこともあって「プロ野球選手」。両親ともに教育関係の仕事をしていたのですが、昔は教育の仕事に興味はありませんでした。

いまの仕事に就いていなかったら
 渡米のきっかけにもなった「音楽」の仕事か、スポーツの仕事に就いていると思います。
現在住んでいる家
 サンフランシスコ市内の3Bed Roomの物件に引っ越したばかりです。

乗っている車
 DodgeのCaravanです。購入当初は子どもが1人だったので大きな車は必要ないと思っていたのですが、現在は子どもが3人(10歳、6歳、4歳)いるのでミニバンの購入を希望した妻には先見の明があったようです。

睡眠時間・起床時間・就寝時間
 平均の睡眠時間は7時間くらいでしょうか。朝は6時半に起きて、夜は11時半から12時くらいに寝る生活を送っています。

休日の過ごし方
 子どもと遊んでいるか、スポーツ観戦です。特にフットボールが好きなので、シーズン中の日曜日はテレビに張り付いています。土曜日の夜は、友人を招いてご飯を食べたり飲んだりすることも多いです。

好きな場所
 家の近所に子どもと遊べる大きな広場があって、そこには良く行きます。また、スポーツバーも楽しいですね。一体感がたまりません。SFSUの構内にもバーがあるのですが、地元チームの試合があると生徒と一緒に盛り上がったりもするんですよ。さすがに仕事中は飲めませんが(笑)あとは、やはり日本が好きです。妻の実家の居心地もいいですね。

最もお気に入りのレストラン
 子どもができてからは外食は減りましたが、サンフランシスコ・ミッション地区にあるスペイン料理のレストラン「Picaro」は本当に美味しいです。

1億円当たったとして、その使い道
 まずは家族のために使って、残りは留学生のための奨学金に充てたいです。

日本に戻る頻度
 年に1回〜2回は必ず戻ります。休暇は日本に戻る以外には使わないと決めていて、1度戻ると6週間程滞在することもあります。

現在のベイエリア生活で不便を感じるとき
 交通の便です。バスや電車も時間通り来るのかわかりませんし、もっと公共交通機関が充実していたらなと思います。

現在のベイエリア生活で不安に感じること
 アメリカやカリフォルニア州の景気です。不景気だと教育予算が削られかねません。SFSUは州立大学なので不安を感じています。

日本に郷愁を感じるとき
 年末年始でしょう! 「ゆく年くる年」を見るときは特に。クリスマスが終わって、街全体が新年に向かっていく感じは、日本ならではなのではないでしょうか。

お勧めの観光地
 自然が多いイエローストーンはとても良いですね。あとは、ワシントンD.C.も歴史を感じる街でお勧めです。

永住したい都市
 サンフランシスコと日本、半分ずつ住めたら最高です。

5年後の自分に期待すること
 できるだけ多くの日本人が海外に目を向けるような活動ができたらいいですね。アメリカやベイエリアの歴史、そしてアメリカや日本の教育に関する知識をより深めていけたらと思っています。

最も印象に残っている本
 生まれて初めて本を読んで怖いと感じた、鈴木光司の『リング』は印象に残っています。1人で部屋に居るのが怖いと思った程です。

最近読んだ本
 『空飛ぶタイヤ』(池井戸潤 著)。

自分を動物にたとえると
 犬ですね。人が好きなのと、ボールを追いかけるのが好きなので。


取材を終えて
 ベイスポでも青島さんにお世話になったSFSUの卒業生が働いています。いつもにこやかに留学生へのアドバイスを行う青島さんは、母国を離れて勉強に勤しむ彼らにとって非常に心強い存在であることは間違いありません。今後ますますのご活躍をご期待しております!

(BaySpo 2012/11/16号 掲載)

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