一般編  Vol.150
山口 ペコさん
 1970年、33歳の時に渡米。サンフランシスコ日本町を中心にクラブ・ジャズシンガーとして活躍。美空ひばりなどの著名な歌手の前座を務めた経験もあり、バンドの解散後は弾き語りなど活動の幅を広げる。1978年から2006年まではピアノバー「PEKO」の経営も行い、現在はレストランでの演奏の他、気持ち会やハミルトン・シニアセンターなどで40年以上に渡り歌唱指導のボランティアを行っている。
歌のボランティアを行う日本のジャズシンガー
 日本からジャズ・クラブシンガーとしてサンフランシスコに渡り、日本町を中心に活躍。40年以上に渡ってシニアの方に向けて歌唱指導のボランティアを行っている山口ペコさんにベイエリアでの暮らしぶりについて聞きました。
山口 ペコさん

(Peko Yamaguchi)BaySpo 1260号(2013/01/18)掲載

渡米した年ときっかけ
 1970年、33歳のときに神戸のクラブでシンガーとして歌っていたところ「アメリカで歌わないか」とお声をかけて頂きました。当時のサンフランシスコには、日本人経営のピアノバーなどが多数あって、私もバンド4人と一緒に「銀座スエヒロ」(現在のBenihanaの場所)で演奏するようになりました。

自分の専門分野について
 音楽。歌い屋です。

その道に進むことになったきっかけ
 近所にミュージシャンが住んでいたんです。それで歌いに来ないかと声をかけて頂いたのがきっかけです。中学卒業してすぐにわけも解らず、ラテンだのジャズだのいろいろと歌いましたよ(笑)。実際歌ってみたら本当に楽しくて、ここまで続けています。

英語で仕事をするということ
 最初は歌のために英語を勉強していました。英語の歌は日本でも歌っていましたし、個人的に英語のレッスンを受けたりもしていましたが、渡米してきてやっぱりハンディを感じました。自分のお店を1978年から2006年までやっていましたが、そのお店では全部英語でしたし大変でしたね。

英語で失敗したエピソード
 いつも失敗してますよ(笑)。特に電話での会話が難しいですね。自動音声のアナウンスが聞き取れなくて困る事もあります。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に
 やっぱり音楽です。英語の発音がもっと良かったら、弾き語りなどさらに上手くできるでしょうしね。

今の仕事をしていなかったら
 日本舞踊やっていましたので、踊りの先生でしょうか。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 私は美空ひばりちゃんの世代なんです。朝起きた時からラジオから彼女の歌が聴こえてきて、自然と歌手になりたいなと。アメリカの曲にももちろん興味がありましたので、ラテンやジャズ、インターナショナルな曲を歌いたいと思っていました。

現在住んでいる家
 サンフランシスコ市内の一軒家です。

乗っている車
 トヨタのカローラ。

睡眠時間・起床時間・就寝時間
 テレビなどを観たり音楽を聴いたりして、夜中1時か2時に眠ります。朝は7時くらいに起きます。

休日の過ごし方
 お休みの日はボランティアをしています。40年以上続けているのですが、Kimochi Singing Classに週に2〜3回ほど気持ち会の方に歌を教えています。他にもハミルトン・シニアセンター、KOKORO、セコイアシニアセンターでもボランティアをしています。やりがいもありますし、自らも勉強になります。童謡からシャンソン、英語の歌、演歌など370曲以上のレパートリーがあって、20人以上の方が楽しく歌っているんですよ。

ボランティアを始めたきっかけ
 1972年に、当時シニアのための施設でボランティア活動をしていた方から「お年寄りをピアノや歌で癒したり、一緒に歌って元気づけて欲しい」とお願いされて、ハミルトン・シニアセンターを訪れたのがきっかけです。そこから今までずっとボランティアを続けています。

好きな場所
 ゴールデンゲート・パーク。1人になってからはあまり行きませんが、主人が亡くなる前はよく一緒に行きました。

よく利用する日本食レストラン
 日本町の「TAKARA」がお気に入りです。リーズナブルですし、安心して食べられますよね。

お気に入りのレストラン
 日本食以外は最近あまり行きませんが、自分が歌っているイタリアンレストランでしょうか。

日本に戻る頻度
 4年前に1度戻ったきりです。それ以前は2年に1回は帰っていました。
 
最近日本に戻って驚いたこと
 良いところは良いでしょうけど、日本人も苦労しているなと思います。やはり地震は心が痛いですし、やるせない思いです。

日本に持って行くお土産
 無難ですが、ワインとチョコレート。最近は日本のワインも美味しいですけど、やっぱりカリフォルニアのワインは喜ばれます。

日本からベイエリアに
持って帰ってくるもの
 日本のCDは欲しい物がいっぱいあるので、買って持って帰ってきます。

日本に郷愁を感じるとき
 いつも感じてますよ(笑)。特にテレビを観たときですね。TVジャパンを観ていて、風景が映った時は「帰りたいな、懐かしいな」と思ってしまいます。

現在のベイエリア生活で不便を感じるとき
 これも音楽に関係するのですが、楽譜が簡単に手に入らないことです。オーダーすることも最近はなかなか難しくて。

現在のベイエリア生活で不安に感じること
 ホームレスが多いことです。あとは、1人なので普段の生活でも不安を感じる事もあります。

お勧めの観光地
 以前はお店をやっていて、長い期間のお休みを取る事ができなかったので旅行はほとんどしていないんですよ。逆に教えて欲しいくらいです。

永住したい都市
 40年以上サンフランシスコに住んでいるので、サンフランシスコです。アジア系の移民が多いので、食べ物も美味しいですし。日本だったら以前住んでいた神戸がいいですね。神戸も最高ですけど、サンフランシスコには敵いません。

1億円当たったとして、その使い道
 世界中を周遊したいです。イギリスのロンドンに行きたいですね。あとはイーストコースト、NYには1回行きたいです。

最も印象に残っている本
 目が疲れるからあまり読まないのですが『風とともに去りぬ』が一番印象に残っています。

最近読んだ本
 なかなか時間がなくて読んでいませんね。・・・音楽の譜面でしょうか。

5年後の自分に期待すること
 毎日健康に生活していたいです。あとは英語の歌をマスターしたいという思いもあります。


取材を終えて
 40年以上にも渡りシニアの方に歌を教えるボランティア行うペコさん。四六時中音楽と接し、音楽を愛する気持ちがしっかりと伝わってきました。益々のご活躍を期待しております!

(BaySpo 2013/01/18号 掲載)

▲Topに戻る

有澤保険事務所

自動車保険をはじめ、火災保険、アンブレラ、ビジネス保険、労災保険、生命保険、健康保険などを取り扱う総合保険会社です。Farmers
Insurance、Blue Cross等のエージェントであり、日本語できめ細やかな安心のサービスを提供しています。

有澤保険事務所
2695 Moorpark Ave, Ste 101, San Jose, CA, 95128
http://www.arisawaagency.com

有澤保険事務所
(408) 449-4808
No Reproduction or republication without written permission
Copyright © BAYSPO, Inter-Pacific Publications, Inc. All Rights Reserved.