一般編  Vol.196
三浦 謙太郎さん
1974年Mountain View生まれ。スタンフォード大学を卒業後、日本のソニー(株)でPCの商品企画業務を行う。UCLA Anderson School of ManagementでMBA取得後、日本でIT関連の小さな会社に転職。2011年にアメリカ人の友人とDouZen, Inc.を起業。妻と二人でサンフランシスコ在住。
自分たちにしか作れないモノを創りたい
マウンテンビューで生まれ、大学卒業までサウスベイに在住。日本ソニー(株)勤務後、UCLAでMBA取得。再び日本で仕事をした後、2011年からサンフランシスコ在住。起業してIT製品開発に携わる三浦さんに日頃の暮らしぶりを伺いました。
三浦 謙太郎さん

(Kentaro Miura)BaySpo 1425号(2016/03/18)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ、渡米した年
 幼少の頃と学生の時に親の仕事の都合で住んでいたので、大学卒業までサウスベイにいました。その後は日本で就職したりと行ったり来たりでしたが、最近来たのは2011年になってからです。それまでは郊外にいて、サンフランシスコ市内に住むのは今回が初めてでした。

ベイエリアの印象
 時間の流れが東京よりもゆったりしていますね。昔サンフランシスコは田舎育ちの自分には怖い都会でしたが、東京に10年ほど住んだ後では、こじんまりとして、丁度良いサイズの街だと思います。必ずしもお洒落なイメージはありませんが、自然が豊かで、住民が周りに流されずに自分のスタイルを持っているのが印象的でした。最近は物価が高すぎて残念ですが。

自分の専門分野について
 DouZenという会社でTVの大画面に写真やビデオを簡単に映しだし、遠く離れた家族をつなぐような、誰でも使えるIT製品を作っています。起業していることもあり、基本は何でも屋です。事業開発、商品企画、そして業務用というよりは一般消費者向けの製品がどちらかというと得意分野です。ビジョンに共感してもらい、能力ある人を集めてみんなでそれを実現するのが仕事です。

その道に進むことになったきっかけ
 最初の仕事が日本のソニーで商品企画で、人の感性に響くようなモノづくりが好きになりました。昔自分がシリコンバレーで育ったことを思い出して、自分たちにしか作れないような製品を創ってみたいなと思ったのでアメリカに戻って起業しました。

英語で仕事をするということ
 幼少の時に学び直したので、アメリカ人に外国人だと思われたくないと思って、いつも気を使って英語を話していました。日本語と比べると、よりロジカルに起承転結があることを求められるので日本語をしゃべるときよりもエネルギーを使っている気がします。英語に限らず、相手を理解し、どうやって相手の共感を得ることができるかが自分のコミュニケーションの根本だと思います。

英語で失敗したエピソード
 大きな失敗というよりは細かな失敗は無限にあり過ぎて、具体的なエピソードは思い出せません。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に?
 90%くらいネイティブだと思いますが、もっと英語が上手でクリエイティブだったら映画の脚本家になりたいです。英語力という意味では仕事のプレゼンや質疑応答をみても、こっちの人は即興での受け答えがうまいといつも思います。良くも悪くもはったりをきかせて誤魔化すスキルが高いな、とある意味で感心します。

あなたにとって仕事とは?
楽しく生きるための源泉。面白い人との出会いをつくってくれるものだと思っています。私は自分が楽しんでいるとか、意義があると心底思っていないと力を発揮できない人間だと分かっているので、常に自分を刺激してくれて、他人に語りたくなるようなことをやり続けていないと駄目だと実感しています。

生まれて初めてなりたいと思った職業
科学者か発明家になりたいと思っていました。アインシュタイン博士とかファインマン博士にあこがれていました。

いまの仕事に就いていなかったら
 もっとアカデミックな世界にいたかもしれません。もしくは大きな会社でもっと裕福な生活している気もしますが、今は大変なのと同時に最高に楽しいです。

現在、住んでいる家
 サンフランシスコ市内のマンションの1BRに住んでいます。ベイブリッジのふもとにある綺麗なエリアでサンフランシスコらしい空気をあまり感じないことがちょっと残念です。

乗っている車
 今月売ってしまって、しばらく車無しの生活をする予定です。UberとZipcarでなんとかなると踏んでいます。

休日の過ごし方
 食材を買い出しに行く以外はのんびりするか、仕事をしています。暖かくなると友人とサーフィンに行ったりもしますが、最近ちょっと運動不足なのでまたジムに通いたいですね。

好きな場所
 ベッドの中・・・か、市内ならDolores Parkです。たまにサーフィンに行く時はPacificaの海に浮かんでいるのが好きです。

日本に持って行くお土産
 Trader Joe'sの物をたまに買っていくくらいです。日本はなんでも手にはいりますし。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 「陳麻婆豆腐の素」をたくさん。基本は食材ばっかりです。

現在のベイエリア生活で、
不便を感じるとき
 定食屋のように、気軽にサクッと食べられる食事のバラエティーが少ないのが残念です。結婚してからは家で自分たちで作ることが増えましたが、独身の時は結構困るなと思いました。東京が恵まれすぎなのかもしれません。

現在のベイエリア生活で不安に感じること
 健康保険。大きな病気とか怪我をしたらどうなるか不安になります。

日本に郷愁を感じるとき
 湯船に浸かることがほとんどないので、温泉などを思い出す時。美味しい魚を食べたくなるとき。

最もお気に入りのレストラン
 サンフランシスコにある「Nopa」がすごく好きです。地産地消系のレストランですが、なんでも美味しくて、特に火曜日にしかないポルケッタは絶品。なかなか予約が取れないのが残念です。

1億円当たったとして、その使い道
 1/3投資して、残りは会社の資金ですかね。特に買いたい物があるかというとそうでもないので、一部を安心代として持っておきたい感じです。

最近日本に戻って驚いたこと
 今のベイエリアに比べると全て(特に食事)のコスパが異様に良いことですね。あんなに美味しいラーメンが800円前後で食べられるなんて・・・。

お勧めの観光地
 ソノマが好きなのでお勧めです。ワインカントリーはどこも楽しいと思います。

永住したい都市
 まだ分かりません・・・、鎌倉かイタリアのどこかでしょうか。

5年後の自分に期待すること
 1社目がうまく行って、2社目の起業をしていること。

最も印象に残っている映画
 『地獄の黙示録』のインパクトがずっと頭に残ったままです。最近だと『Whiplash』(邦題:セッション)のスピード感に圧倒されて、久しぶりに画面に釘付けになりました。

最近観た映画
 『Sicario』(邦題:ボーダーライン)です。麻薬カルテルとの戦いを描いた重い作品でした。

最も印象に残っている本
 『老人と海』の静けさがすごく好きでした。ヘミングウェイみたいな英語を書けるようになりたいとも思いました。『坂の上の雲』も好きです。あの激動の時代に国のものすごい才能が、日本のために生きるか死ぬかの判断をしていたことに感銘を受けました。

最近読んだ本
 『Becoming Steve Jobs』。Jobsの長年の友人がもっと彼の弱さと人間らしさを書いた伝記で、その前に出版され話題となった伝記よりも印象に残りました。

自分を動物にたとえると? なぜ?
 海にいると生き生きとしてイルカみたいになると奥さんに言われました。(潜るのと泳ぐのがそこそこ得意)

座右の銘
 「健康でさえいれば人生なんとかなる」「道は自分で切り開く」

(BaySpo 2016/03/18号 掲載)

▲Topに戻る

有澤保険事務所

自動車保険をはじめ、火災保険、アンブレラ、ビジネス保険、労災保険、生命保険、健康保険などを取り扱う総合保険会社です。Farmers
Insurance、Blue Cross等のエージェントであり、日本語できめ細やかな安心のサービスを提供しています。

有澤保険事務所
2695 Moorpark Ave, Ste 101, San Jose, CA, 95128
http://www.arisawaagency.com

有澤保険事務所
(408) 449-4808
No Reproduction or republication without written permission
Copyright © BAYSPO, Inter-Pacific Publications, Inc. All Rights Reserved.