一般編  Vol.241
大野 レイ子さん
徳島生まれ。バラエティショップ「ZipanG」のオーナー。高校時代にドイツでの短期留学を体験したことが、現在アメリカに暮らす素地になっている。小学生のころに阿波おどりを始める。渡米後ここにいる意味として、仕事のほかにやれることを、との思いから阿波おどりの「桜連」を発足。日系祭りへの参加、シニアセンタ−や学校訪問など広く活動。本場の阿波おどりを楽しんでもらいたい一心で仲間と共に奮闘中。
自分らしく働き楽しく暮らす
今回の取材にあたって、「少ない引き出しを探って、過去、現在、未来の自分と向き合ってみたい」と言ってくださった大野さん。バラエティショップのオーナーとして、阿波おどりの「桜連」の発足人としての暮らしぶりを伺いました。
大野 レイ子さん

(大野 レイ子)BaySpo 1513号(2017/11/24)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ、渡米した年
 2008年に結婚を機に渡米し、ベイエリアに住むことになりました。

ベイエリアの印象
 総じて暮らしやすくて気にいっています。食品などアジアの品物が簡単に手に入れられますし、気候も暑すぎず寒すぎず、過ごしやすいです。景色がいいのもベイエリアの素晴らしいところですね。世界的な観光地サンフランシスコは本当にきれいな街だと思います。トレジャーアイランドから見る夜景は、私の一番のお気に入りです。

自分の専門分野について
 El Cerritoで日本の雑貨・日用品・食品などを扱うバラエティショップ、「ZipanG」のオーナーとして、夫とともに頑張る日々です。スモールビジネスの厳しさを感じつつも、応援してくださるお客様のありがたさを痛感しています。毎日そういった方々の笑顔に励まされています。

その道に進むことになったきっかけ
 渡米した時にはすでに夫がビジネスを展開していたので、私も手伝うようになりました。

英語で仕事をするということ
 年齢と通訳(夫)付きということを言い訳に、英語で話すことから逃げているところがあります。ただ、いろいろな国の人が様々な発音で話すのがおもしろく、例えば韓国人は語尾まではっきり言い切る話し方、ロシアの人は巻き舌風と、同じように聞いて学ぶのにどうしてその国特有の話し方になるのか興味深いです。もちろん日本の方はあまり強弱をつけず話すのでわかりますね。店頭に立ちながら、「いとをかし」とつぶやいています。

英語で失敗したエピソード
 せっかくの日本のすばらしい商品なのに、細かい説明ができず、すっと去られてしまうことがあったりします。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に?
 旅行が大好きなので、世界中を案内できる添乗員の仕事に就いてみたいです。

あなたにとって仕事とは?
 私の人生にとって大切な時間を共有できるのがお客様の存在です。時に厳しいクレームを受けることがあっても、それは、すなわち需要とチャンスであることを認識させてくれます。常に誇りと感謝の気持ちを抱き、この仕事をやり続けたいと思います。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 小学生の時の文集に、「ライトを浴びてさっそうと歩く、そんなモデルに私はなりたい」などとありました。無理です(笑)。

いまの仕事に就いていなかったら
 おいしいパン屋さん。カレーパン、くるみパンなど、パンを作ることが好きで、もちろん食べることも大好きなので、ここアメリカで日本的なおいしいパン屋さんをやってみたかったです。

乗っている車
 運転免許証を持っていないため、もっぱら夫の運転するホンダHR―Vの助手席に乗っています。

睡眠時間・起床時間・就寝時間
 早寝、早起きを目指しつつも、夜中の2時に就寝、朝は8時起床というペースです。就寝前に読む小説がおもしろいか、おもしろくないかにかかっています。

休日の過ごし方
 阿波おどりの公演か、ミュージシャン仲間のライブ鑑賞。せっかくアメリカに住んでいるので、まとまった休みがとれたらぜひナイアガラ・フォールズを見に行きたいです。

好きな場所
 ゴールデンゲートブリッジ! 近くに行くだけでワクワクします。車で通過する時はほんとにここで暮らせて良かったと実感する瞬間です。いつか歩いてゆっくり通ってみたいです。

最もお気に入りのレストラン
 「Zachary's Pizza」です。あのディープディッシュピザが無性に食べたくなる時があります。仕事終わりにそそくさと夫とふたり出かけます。

よく利用する日本食レストラン
 「Sushi California」。音楽あり、おしゃべりありで、渡米以来ずっとお世話になっています。

1億円当たったとして、その使い道
 ホームタウン(徳島県神山町)に家を買って田舎暮らしをしたいですね。

日本に戻る頻度
 年に1度、夏か秋に帰っています。来年は阿波おどりが行われるお盆の期間中に帰って、踊りに繰り出したいです。

最近日本に戻って驚いたこと
 みんなおしゃれを楽しんでいる感じがします。この辺りは1年を通してフラットな気候なので、四季折々のおしゃれをあまりしなくなりました。それから、店のレジの列にいる人がやけに静かなことです。こちらでよく見かける、初めて会った人同士が十年来の友人のように話している光景がないからでしょうが、つい前後の人に話しかけそうになる自分がいて、「あらら」と思います。

日本に持って行くお土産
 ボディソープ、ハンドソープ、ワイン、ナッツ、チョコ、、ほとんどトレーダー・ジョーズで調達します。

日本に郷愁を感じるとき
 ふるさとの食べ物を口にする時、昔の思い出や景色が浮かんで郷愁を感じます。すだちの時期にはあらゆるものにかけて香りを楽しみます。また、梅干しは口にいれるとすっぱさと共にふるさとの山に咲き乱れる梅の花の香りが思い起こされます。両親が丹精込めて梅干しを作っていたのを真似て自作しています。こちらにいるからこそありがたさがわかり、作ろうという気持ちになるんだと思います。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 徳島名産の大野海苔、すだち七味、たけもりのカステラ、鳴門わかめ。愛媛名産の薄墨羊羹、あとは洋服、下着などです。

現在のベイエリア生活で、不便を感じるとき
 この辺りは比較的安全な場所ですが、夜出歩くことは難しいですね。

現在のベイエリア生活で不安に感じること
 家賃の高騰のほかに医療費が想像を絶する金額らしいことから、おちおち病気や怪我もしていられません。

お勧めの観光地
 滝フェチの私にとって、ヨセミテは何度でも足を運びたい地です。ふるさとの神山には日本の滝百選に選ばれた「雨乞の滝」と、冬には氷瀑(ひょうばく)となることで有名な「神通滝」があり、子供のころから何度か訪れて、飽きずに見上げていた思い出があります。ですので、ヨセミテの神々しいばかりの山々や滝はそんな私に癒しと安らぎを与えてくれます。おいしい空気をおなかいっぱい吸い込んで、散策するのはとても素敵です。

永住したい都市
 徳島。

5年後の自分に期待すること
 公私ともに元気でいること。周りを振り回さない程度に。

最も印象に残っている本
 三浦綾子の『塩狩峠』。随分昔に読み、胸が押しつぶされる感覚で涙があふれた記憶があります。深すぎです。

最近読んだ本
 堂場瞬一の『長き雨の烙印』。一気に読み進める感じが良かったのですが、最後の展開が・・・。

最も印象に残っている映画
 『ショーシャンクの空に』です。誰にも奪えない物、それは「希望」ですね。

最近観た映画
 こちらではまだ劇場へ行ったことがありません。DVDで最近観たのは『ディープ・インパクト』です。『アルマゲドン』と似て非なり。役者、ストーリー共にこちらの方が好きです。

自分を動物にたとえると? なぜ?
 犬。ピュアでありたいと願う気持ちから。

座右の銘
 なりたかった自分になるのに遅すぎるということはない。

(BaySpo 2017/11/24号 掲載)

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