ビジネス編  Vol.73
和田 裕介さん
 東京出身。早稲田大学法学部卒業。翻訳会社勤務を経てNPO法人セカンドハーベスト・ジャパンの事務局長。2009年にUSFにてMaster of Nonprofit Administrationを取得し、2011年からはセカンドハーベスト・アジア(www.secondharvestasia.org)のExecutive Directorとしてアジアのフードバンク普及活動を精力的に行っている。
アジアのために グローバルに活躍
 日本のフードバンクで活動後、在籍されていたNPOやご自身の可能性を広げるためUSFの大学院に進学。現在アメリカにてアジアでのフードバンクの普及に尽力されている和田さんにベイエリアでの生活についてお話を伺いしました。
和田 裕介さん

()BaySpo 1281号(2013/06/14)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ、渡米した年
 大学院に行くために、2009年にサンフランシスコに、妻と引っ越しました。

ベイエリアの印象
 来てみてすぐに、思っていたよりも寒いところだなと感じました。

自分の専門分野について
 セカンドハーベスト・アジアという非営利団体にて、アジアでのフードバンクの普及を行っています。フードバンクとは、まだ充分食べられるのに様々な事情で廃棄されてしまう食品を回収して、福祉団体や支援を必要とする個人に再配分する活動です。アジアでは、アメリカと比べてこの活動はまだこれからの段階にあり、私たちが普及活動を行っています。

その道に進むことになったきっかけ
 もともとインターナショナルな環境に身を置きたいと考えていまして、2004年に東京のセカンドハーベスト・ジャパンというNPOにてボランティアを始め、2006年からスタッフとして活動に従事しています。2011年に姉妹団体セカンドハーベスト・アジアをアメリカに設立し、そちらのスタッフとして活動しています。

英語で仕事をするということ
 アメリカだけでなく、フィリピンや日本でも活動しているので、それぞれのスタッフや外部関係者とは英語でのコミュニケーションが多いです。英語で仕事をするということは、多くの国の人達とのコミュニケーションが可能になるということで、とても便利だと思います。

;英語で失敗したエピソード 
 たくさんあります。ウエハースの意味で「wafers」と言うつもりが「warehouse」みたいな発音になって妻に笑われてしまいました。

;英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に?
 あまり今やっていることと変わらないかもしれません。ただ、今より楽かなとは思います。

あなたにとって仕事とは?
 仕事は、自分の強みと弱みを深く理解して、強みを活かして、自身を成長させていくことに楽しみがあると思います。自分のプライドやエゴが邪魔をすることもあるので、そういったことに気付いていくことも大事だと感じています。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 多分、Sheriffです。3歳〜5歳までロサンゼルスに住んでいたのですが、きっとその頃観ていたTV番組の影響だと思います。

今の仕事に就いていなかったら
 それでも多分、同じようなNGOの仕事に就いていたと思います。

現在、住んでいる家 
 サンフランシスコの2ベッドルームのアパート。

乗っている車
 車は必要なときにCity Car Shareを使います。

睡眠時間・起床時間・就寝時間
 夜遅くに日本やフィリピンのスタッフ等とスカイプで会話したり、出張も多いので不規則です。

休日の過ごし方
 うちはCalifornia Academy of Sciencesが大好きで会員にもなっているので、月に2、3回行くこともあります。観るものもたくさんあり、行く度に新しい発見があるので飽きません。

好きな場所
 ベイエリアだと、Point Reyes。景色がきれいで、幻想的な雰囲気が気に入っています。日本だと沖縄。海がきれいですし、暖かいのがいいですね。

最もお気に入りのレストラン 
 Shanghai Dumpling King。うちの近所のレストランですが、何でも美味しいです。遠くからもわざわざ来る人がたくさんいます。

よく利用する日本食レストラン 
三木。ランチがおいしいです。

1億円当たったとして、その使い道
 Easy come, easy goだと思うので、何か社会のために使いたいと思いますが、実際手にしたらどう思うかはわかりません。

日本に戻る頻度
 年に3、4回。仕事で戻ることが多いです。

最近日本に戻って驚いたこと
 コンビニのお寿司がすごくおいしかったこと。

日本に持って行くお土産
 Trader Joe's のお菓子。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 日本限定のKit Katをよく持ってきます。

現在のベイエリア生活で、不便を感じるとき
 公共交通機関がもう少し便利でもいいかなと。

現在のベイエリア生活で不安に感じること
 医療費など、生活コストが高いこと。

日本に郷愁を感じるとき
 アイスロイヤルミルクティーが飲みたくなったとき。

お勧めの観光地
 沖縄、クアラルンプール、ポートランド、グランドキャニオン、イスタンブール。

永住したい都市
 ポートランド。去年の年末に初めて行ったのですが、ポートランドの住人がとても親切で、誰に対してもWelcomeな街の雰囲気がとても気に入りました。

5年後の自分に期待すること
 自分の良いところを生かしながら、これまでにできなかったことができているようになっていたいです。自我にとらわれず、物事を公平に見られるようになりたいと思います。仕事面では、せっかくベイエリアにいるので、この地に根差した何らかの活動ができていればと思います。

最も印象に残っている本
 『調理場という戦場』。著者のフレンチシェフ斉須政雄さんのフランス修行時代から現在までが綴られた半生記です。20代の頃に出会った本ですが、著者の苦労話や仕事論に共感でき学ぶことも多く、これまでも何度も読み返すほど気に入っています。おすすめ本の一つなので、友人にプレゼントすることもあります。

最近読んだ本
『The Upside of Irrationality:The Unexpected Benefits of Defying Logic at Work and at Home』心理学に関する本が好きでいろいろとよく読みますが、この本も心理に関する実験の結果などが載っていておもしろかったです。

最も印象に残っている映画
 『The Autumn Heart』。離れ離れになった家族が後に再会するストーリーで、家族の絆がテーマになっています。とても感動する映画です。

;最近観た映画
 『The Guilt Trip』。たまたま前回飛行機の中で観ました。Road tripしていろいろなところが出てきますが、サンフランシスコが最終地でした。

自分を動物にたとえると?なぜ?
 巳年なので、ヘビ?


取材を終えて
 現在フードバンク普及に取り組まれている和田さんですが、前向きで高い向上心をお持ちの和田さんは今後その他の世界のさまざまな課題に挑戦されることと思います。和田さんの活動で、より多くの人々の生活環境が少しでも改善されることを祈ると同時に、できる限りの応援をしていきたいと強く思いました。

(BaySpo 2013/06/14号 掲載)

▲Topに戻る

有澤保険事務所

自動車保険をはじめ、火災保険、アンブレラ、ビジネス保険、労災保険、生命保険、健康保険などを取り扱う総合保険会社です。Farmers
Insurance、Blue Cross等のエージェントであり、日本語できめ細やかな安心のサービスを提供しています。

有澤保険事務所
2695 Moorpark Ave, Ste 101, San Jose, CA, 95128
http://www.arisawaagency.com

有澤保険事務所
(408) 449-4808
No Reproduction or republication without written permission
Copyright © BAYSPO, Inter-Pacific Publications, Inc. All Rights Reserved.