一般編  Vol.157
大下 礼美さん
 山口県出身、サンノゼ州立大学大学院ソーシャルワーク学部卒業。ホスピスの医療ソーシャルワーカーとして仕事をする。サンフランシスコやサンノゼのジャパンタウンで、日系シニアの方々にホスピスケアについての理解を広める活動を行う。現在はパロアルト、メディカルファンデーションで医療ソーシャルワーカーとして勤務、患者のサポートを行っている。
患者の立場にたって サポートしたい
 お母様の病気がきっかけでソーシャルワーカーへの道を志した大下さん。ホスピスでの勤務を経て、現在パロアルトのメディカルファンデーションで活躍される大下さんにベイエリアでの暮らしぶりを伺いました。
大下 礼美さん

(Ayami Oshita)BaySpo 1293号(2013/09/06)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ
 1997年に日本の大学に通っていた時に1年間の留学したのが最初のきっかけです。

ベイエリアの印象
 気候も穏やかで日本食も美味しくて、とても過ごしやすいエリアだなと思いました。

自分の専門分野について
 日本でいう「医療ソーシャルワーカー」という仕事をしています。医療ソーシャルワーカーとは、患者さんが地域や家庭において自立した生活を送ることができるよう、社会福祉の立場から患者さん本人やその家族の心理的・社会的な問題の解決・調整を援助し、社会復帰の手助けをする仕事です。8月からPalo Alto Medical Foundationという病院で仕事をしています。こちらに勤務する以前はホスピスでソーシャルワーカーをしていました。どちらの仕事も患者さんへのカウンセリング、患者さんの生活の質がすこしでもよくなるようにコミュニティーにあるサービスへの紹介を行ったりと、電話や家庭訪問で患者さんとのコミュニケーションを大事にしています。医師、看護師とも同じチームとして仕事をしています。

その道に進むことになったきっかけ
 アメリカに来てすぐに母が日本で癌になりました。その時は事務系の仕事をしていたのですが、看病のため日本に一時帰国し、母の介護をしながら「患者さんの立場にたってサポートできる何かをしたい」と思ったのがきっかけです。それからアメリカに戻って大学院に通い、ソーシャルワークを勉強しました。

英語で仕事をするということ
 長くアメリカに住んでいてもやはり英語で仕事をするということは大変です。苦労もあります。でもチャレンジだからこそやりがいがあると思います。

英語で失敗したエピソード 
 アメリカに来てすぐ家の近くのスーパーへ買い物に行きました。その当時はスーパーもまだ買い物袋を無料で配布していて、お金を払う時にレジの人が「Paper or Plastic?」(ビニール袋か紙袋どちらにしますか?)と尋ねてきたのです。私はまったく何のことやら、何を言っているのかわからず「Yes!」と答えてしまいました。今考えたらとても恥ずかしい思い出です・・・。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に
 今と同じ仕事をしていると思います。医療ソーシャルワーカーは私の天職だと思っています。

あなたにとって仕事とは?
 仕事は1日のうち8時間を費やします。私にとって仕事場で出会う方々(同僚や患者さん)はとても大事です。「仕事があるから自分という人間がいる」という気がしています。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 看護師。私の父方の祖母が看護師でした。とても気丈な祖母で、いつも戦時中の看護師としての仕事の話を聞いていて、その話を聞きながらいつか私も看護師になりたいな、と思っていました。

いまの仕事に就いていなかったら
 なかなか答えるのが難しいですね・・・。もしかしたら家庭に入っていたかも知れません。

現在、住んでいる家 
 サンタクララにある3ベッドルームの一軒家です。

乗っている車
 ホンダのフィットです。中がとても広くて、非常に運転しやすく大好きです。

睡眠時間・起床時間・就寝時間
 朝は大体6時半に起き、夜は12時頃に寝るようにしています。

休日の過ごし方
 休日は弓道の練習ある時は練習に行きます。そのほかは今月9月に結婚する彼とワインテイスティングによく行きます。

好きな場所
 サンフランシスコですね。以前はサンフランシスコに住んでいたのですが、世界中の人が訪れてみたいと思うほどの街だということが良くわかります。私はコーヒーが大好きなので、サンフランシスコにあるBlue Bottle Coffeeは特に気に入っているスポットです。

最もお気に入りのレストラン
 マウンテンビューの「Sushi Tomi」です。ここのおまかせのお寿司がとても美味しく大好きです。彼と行く時はいつもカウンターに座ります。カウンターでお寿司を食べている時に彼からプロポーズされました! その時はシェフも大祝福してくれました。

よく利用する日本食レストラン 
 やはりSushi Tomiですね。お寿司が本当に美味しく、何度行っても飽きません。そのためしばらく行かないと私の機嫌が悪くなります(笑)。

最近お気に入りのワインやワイナリー
 HealdsburgにあるWilliams Selyemです。ここのピノ・ノワールは最高です!

1億円当たったとして、その使い道
 堅実に貯金をしてしまいそうです。

日本に戻る頻度
 年に1度は帰ります。

最近日本に戻って驚いたこと
 テレホンカードを使える公衆電話がないことです。空港から実家に電話をしたくても昔のようにテレホンカードが使える公衆電話が少なくて、とてもびっくりしました。

日本に持って行くお土産
 ワインとチョコレートですね。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 海産物です。実家が山口県なので干物などが安く手に入ります。それをまとめて買ってアメリカに持って帰ってきます。あとはお醤油です。私はお醤油にこだわりがあるので、実家に帰ると地元の大好きなお醤油を必ず買って持って帰ります。

現在のベイエリア生活で、不便を感じるとき
 車がないとやはりどこにも行けないことですね。

現在のベイエリア生活で不安に感じること
 あまりないです。

日本に郷愁を感じるとき
 やはり日本の父や兄と話しをする際、父が寂しそうな様子をみせると日本が恋しくなりますね。

お勧めの観光地
 Carmelですね。アメリカに来てすぐCamelに行ったのですが、白い砂が綺麗なビーチがとても印象的でした。ダウンタウンではワインウォークもできます。

永住したい都市
 大好きなシアトルですね。たまたま行った4年前の夏はとてもいいお天気で、本当にシアトルに引っ越しをしたい! と思ったぐらいでした。でもシアトルに住んだ事がある方には「やめたほうがいい」と必ず言われます・・・。

5年後の自分に期待すること
 家庭と仕事、子育ての3足のわらじを彼のサポートとともにできたらいいなと思っています。

最も印象に残っている本
 『ノルウェーの森』。村上春樹の本は大好きです。

最近読んだ本
 仕事に関係する本です。やはりカウンセリングに関する本が多いです。

最も印象に残っている映画
 Richard Linklater監督作品の『Before Sunset』です。私が大学の時に借りて観た『Before Sunrise』の続編なのですが、Ethan HawkeとJulie Delpyの駆け引きがとても自然で、映像も内容も本当に美しい映画です。

最近観た映画
 恥ずかしながら『スタートレック』です。

自分を動物にたとえると?なぜ?
 ひよこ。黄色が大好きなのと、ひよこが鳴くようによく話をするからでしょうか?

座右の銘は?
 一期一会です。ホスピスで仕事をしていた時は本当に患者さんとの一期一会の出会いがたくさんありました。

(BaySpo 2013/09/06号 掲載)

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